好きを突き詰めて愛される活躍を。インフルエンサーが考えるファンコミュニケーションの姿
Date : 2022/01/06
スマートフォンの普及、SNSの台頭、動画配信サービス、LINEなどのコミュニケーションツールの発展を通して、私たちを取り巻くコミュニケーション環境は大きく変化しました。
そんな新時代のコミュニケーションのあり方を考えるべく、この度、弊社では「Social談」として二日間に渡る大規模なオンラインイベントを開催。さまざまな分野で活躍される有識者やクリエイターお呼びして談義する機会を設けました。
開催レポート第3回は「インフルエンサーが考えるファンコミュニケーションの姿」。
「インフルエンサー」と呼ばれる発信力を持つ個人が次々に誕生し、彼らは得意とする領域で活動を続けながら、熱量あるファンを増やし続けています。
彼らがファンの感性を揺さぶるポイントは一体どこにあるのでしょうか。ファンとの関係性や企業との付き合い方などについて、新時代を代表するインフルエンサーにお話をお聞きします。
目次
【登壇者】
小さな興味から「発信」の世界へ
三島:こんばんは。テテマーチの三島と申します。このセッションでは「インフルエンサーが考えるファンコミュニケーションの姿」をテーマにお話できたらと思います。僕も個人的に大好きな三名をお呼びしているのでこのセッションを楽しみにしていました。
クリエイター、YouTuber、タレントなどさまざまな読み方がありますが、今回は、みなさんの肩書きを「インフルエンサー」としてお呼びしています。ただ、中にはインフルエンサーと呼ばれることに違和感をおぼえるという方もいると聞きます。ご自身がインフルエンサーと呼ばれることについて、みなさんどう思っていますか?
松浦:そうですね。僕は自分で自分のことをインフルエンサーではあると思っていますね。芸能人であってもSNSを使うクリエイターであっても、影響力がある以上はインフルエンサーであることに変わりないのかなと。なので「インフルエンサー」と呼ばれることに対しても違和感はありません。
まつき:わたしも松浦さんと似た意見で、ありがたいなあと思っています。インフルエンサーと呼ばれるってことは影響力があると認めてもらえているのだし、すごいな、おいしいなって(笑)。
修一朗:僕は松浦さんやまつきさんの意見と反対で、インフルエンサーと呼んでいただくのはあんまり嬉しくないですね。動画を作る人間でいたいって気持ちが強いので。TikTokerやYouTuberと呼んでいただく分には嬉しいですが、インフルエンサーという肩書きには抵抗があります。
三島:それぞれのご意見が伺えて面白いです。お三方はそれぞれ活躍されているフィールドも異なりますし、それこそSNSだけではなくテレビやラジオなどでお見かけすることもある。だからこそインフルエンサーという同じ肩書きで呼ばれることに対してどう思われているのかなと気になっていたので、その答えが知れて嬉しいです。
三島:では、ここからセッションの本題に入っていこうと思います。最初のテーマは「今の自分ができあがるまで」。今でこそさまざまなコンテンツを企画して、フォロワーさんとコミュニケーションを取られて、とお三方それぞれに活躍の幅を広げられていますが、どういった流れを経て今のスタイルを確立されたのか伺いたいです。
修一朗:そうですね。僕、もともとはYouTubeを5年間ほど投稿していたんです。憧れているアメリカのYouTuberさんがいらしたので、その方をモデルにして発信していて。その方が投稿していたのが日常Vlogと呼ばれるカテゴリの動画だったんです。
僕も同じ形で日常Vlogを投稿していたんですが、YouTubeではなかなか伸びず。代わりにTikTokで投稿したら注目いただいたという変遷です。
三島:日本ではなくアメリカの方を参考にされていたんですね。ご自身が好きでよく観ていた方ってことなんでしょうか?
修一朗:はい、大学に入学した頃からYouTubeが好きでよく動画を観るようになったんですよね。そこでその方を見つけて、良いなと。
三島:尊敬できる方を見つけて「自分も発信してみよう」と思うのってすごいことですよね。僕はあんまり自己発信をしないタイプなので、そのきっかけみたいなものがあるのなら伺ってみたいです。
松浦:僕は歌うことが好きだったのでそれが発信を始めたきっかけですかね。最初はものまねではなく普通に歌う活動をしていたんですけれど、周囲から「個性がないね」と言われてしまって。
そこで、その柔軟性を活かしてみようと考えて始めたのがものまね動画でした。高校生の頃から歌が好きで、特にアカペラを披露する『ハモネプ(全国ハモネプリーグ)』って番組が大好きだったんですよね。
そこから着想を得て、複数パートのものまね動画を撮影して、一つの音楽にしてみたらTwitterで跳ねて。YouTubeでも観ていただけるようになって……という流れですね。高校生の頃のハモネプ愛が今の活動につながっているんです。
まつき:わたしが発信を始めたのはとにかく暇だったからなんです。岡山県の出身なんですが、学校が終わった後の放課後が本当に暇で。制服でどう盛るのかくらいしか考えることがなかったので、当時流行っていたツイキャスを始めてみたんです。
そしたら、一日で2,000人くらいの方にフォローしていただいて……ただの高校生のアカウントなんですけれど。それを機に、東京のプロデュース会社の方にお声がけいただいて芸能活動を始めました。
三島:すごいスタートですね……。もともと上京したいっていう思いもあったんですか?
まつき:それはありましたね。東京が好きなんです。高校生の頃も、年に一度、夏休みだけは東京に行って遊んでいましたし。竹下通りとかって練り歩いているだけでも新鮮で刺激的で楽しいじゃないですか。
三島:きっかけは三者三様ですが、みなさん好きなことや興味のあることに素直に飛び込んでいることが共通しているんですね。そして、その好きを追求していらっしゃる。
「好きなこと」を純粋にまっとう。その気持ちが日々の努力につながるモチベーション
三島:みなさんもう発信歴が長いと思うんですけれど、発信している途中でネタ切れしたり、投稿する内容に悩んだりしたこともありますか?
まつき:ありますよ。わたしは自分から生み出すことが苦手なので、全部フォロワーさんに聞いていますね。どんなことを投稿してほしいのかも聞くし、落ち込んだことがあれば「慰めて」って感じで質問箱を投稿したり。
三島:Instagramのストーリーズでよく拝見します。
まつき:ストーリーズは好きでよく使っていますね。「とにかくなんでもするから、わたしにやってほしいことを教えて」ってスタンスでフォロワーさんに助けてもらっています。
三島:僕の大好きなコンテンツにまつきさんの恋愛相談シリーズがあるんです。あれも、恋愛の話を聞いていたらそれがシリーズ化したっていうことですか?
まつき:そうです、そうです。Instagramに質問箱の機能ができたときにみんなと話したくて投稿してみたんです。そうしたら、なぜか9割くらいが恋愛相談で。だから求められるまま恋愛相談に回答していたら、恋愛相談の人だと思われるようになっていました(笑)。
三島:まつきさんは、ズバズバと思った意見を言ってくれるからすごく心地良いんだと思います。
まつき:ハッキリしてますよね。「恋愛経験豊富なの?」って聞かれることも多いんですが、全然豊富なんかじゃない。ただ単に感じたことを率直にバンバン書いていただけなんですが、案外好評でした。
三島:まつきさんは自然体でいるだけだと思うんですが、フォロワーのみなさんと一緒にコンテンツを作っていくスタイルがすごく愛される理由なのだろうなと感じています。まつきさんの魅力を一番感じられる方法だなって。
まつき:フォロワーさんと事務所のマネージャーチームのおかげです。わたしは本当にいつも素の状態で表に出させてもらっているので。
三島:謙虚ですね……ありがとうございます。松浦さんはいかがですか?
松浦:ものまねっていうコンテンツは比較的飽きられやすいジャンルなので、常に新しいレパートリーを考えたり、発信方法を変えたりってことを意識していますね。この間、TikTokに投稿して反応が良かったのが、米津玄師さんのものまねで勝手に新曲を作るっていう企画なんですけれど、そういった見せ方はすごく面白かったですね。
しっかりとレコーディングした架空の曲を、街頭アンケートのスタイルで一般の方に聴いてもらうっていうドッキリ企画みたいなもので。この企画を通して、ものまねばかりではなくまた新しい曲を書いてみようかなと思うこともできました。企画を通してまた新しい企画を考えて、常に試行錯誤している状態ですね。
いずれにしても、業界やアーティストの方に対する敬意を持ちながら、ものまね業界や音楽業界で誰もやったことがないことに挑戦したい。なので、攻めた企画を常に考えていたいです。
三島:松浦さんは歌うのも好きだけれど、歌を絡めて創作をするのも好きってことなんでしょうね。修一朗さんはどうですか?
修一朗:僕はネタって尽きないんですよね。でも、まつきさんみたいにフォロワーさんに頼るっていうのが得意じゃないので、動画をたくさん観て、参考になるものや自分のスタイルに合いそうな企画とか表現をピックアップしてコンテンツに取り入れています。
@tuckinshuichiro 近未来の天丼はどのくらい便利か検証してみた‼︎##Vlog ##天丼 ##てんや
♬ Runaway Baby – Bruno Mars
僕が発信を始めたばかりの頃は動画といえばYouTubeの一強って状態でしたけれど、今はInstagramリール、TikTok、YouTubeにもShortsがあるので教科書がたくさんあります。なので、これから先もネタが尽きることはないと思います。
三島:普段のインプットの際は、動画プラットフォームを一通り観ているんですか?
修一朗:自分がよく投稿しているプラットフォームが中心なので、TikTokとYouTubeを観ている時間が長いです。一日に6〜7時間は必ず観ていますね。
まつき:すごい……! 大変じゃないですか……?
修一朗:全然平気ですね。本当にめっちゃ好きなんですよ。それで、良い動画があったらそれを基に台本を書いたり、動画内の発言や行動なんかを書き写して、自分だったらどう作るのかって考えます。それを繰り返して自分らしいコンテンツを作っています。
三島:ありがとうございます。そういったインプットや学びの中から自分らしい発信につなげているんですね。
まつき:わたしは良い意味でこだわりが少ないので、求められることがあれば全部やっていこうってスタンスではありますね。自分らしさみたいなものを堅く考えすぎていないと思います。
修一朗:もしも自分のやりたくないことを求められたとしたら、そのときってどうするんですか?
まつき:う〜ん、やると思います。試してみることで新しい自分を知れますしね。嫌いなことでも案外できちゃったとか、これ以上はできないのかとか、いろいろ気付けるので面白いんです。
修一朗:自分のやりたいことよりも、誰かが求めてくれることを大切にしているんですね。めちゃくちゃすごいですね……。
三島:修一朗さんは、どちらかというとご自身のやりたいことを発信するっていうスタンスですか?
修一朗:そうですね。自分の意思に正直に作り続けていたいです。
三島:松浦さんは試行錯誤を経て、随分とものまねのレパートリーが増えていますよね。僕、4〜5年前くらいから松浦さんの動画を観ているんですけれど、そこから比べるとすごい飛躍だなと思っていて。
松浦:めちゃくちゃ増えましたね。最初は平井堅さんとMr.Childrenの桜井さんしかできなかったんですけれど、さっき話したハモネプスタイルの動画を一人で作りたかったので、とにかく練習するしかないなと。
幸い、5年間くらい毎日ボイトレを続けていたので、息継ぎや喉仏の位置の調整などは練習しやすくて、一気にレパートリーを増やしましたね。槇原敬之さん、スキマスイッチさん、HIKAKINさんって感じで増えて、無事動画も撮影できました。
三島:松浦さんの実践という努力、まつきさんの尽くすという努力、修一朗さんの勉強するという努力、それらの積み重ねが今のお三方を形作っているんですね。
「友達」と見るか、「仲間」と見るか。愛されるためのファンコミュニケーションとは?
三島:それでは次のテーマに移ろうと思います。改めて、「フォロワーさんやファンとの関係性を築く上で意識していること」を伺いたいのですが、まつきさんはファンとのコミュニケーションを取るほうですよね?
まつき:そうですね。めちゃめちゃ友達みたいな存在だと思っています。ファンっていう意識をあまりしていないというか。わたしを知ってくれている方も街中で会うと「まつき〜!」って呼び捨てで呼ぶくらいなんです。だからわたしも「お、ヤッホー! 何しよったん?」って返す。
昔から好きなブロガーさんとかも同じように壁を作らないスタンスでコミュニケーションを取っていたのを覚えているので、そのスタイルでみんなと接しようと思っているんですよね。わたしとしてもファンの方ってくくるのではなく一人ひとりと接しているほうがみんなのことを覚えられるなって。
三島:等身大なんですね。修一朗さんはどうでしょうか。先ほどはコミュニケーションを取るのが得意じゃないと仰っていましたが。
修一朗:僕はその点「視聴者さん」って形で接していると思います。でもファンの方とお会いするときにはいろいろ話をさせてもらっていて、「TikTokって投稿しますか?」って聞いてみたり。僕の動画を観てくださる方は「こんな動画を作ってみたい」っていうモチベーションがあるようなので。
三島:珍しいですね。なかなか投稿するまでのハードルが高そうですが……。
修一朗:そうですね。だから「どんな投稿してるの? してないなら一緒にやらない?」みたいに会話を広げていく。同じTikTokで頑張る仲間を増やしている感じですね。
三島:それはもう“TikTokの人”じゃないですか(笑)。そうはいってもやっぱりファンの方からの黄色い声援みたいなものだってありますよね?
修一朗:まあ、ありがたいことに。でもやっぱり僕はクリエイターなので、TikTokでどんな動画を投稿するのか談義するほうが楽しいです。
三島:ファンとインフルエンサーという関係値ではなく、クリエイターとして誰をもフラットに見ているってことなんですね。最後に松浦さん、いかがですか?
松浦:僕は「ファンの方」として接するようにしていまね。普段も「ファンのみなさん」って呼ぶし、実際にそう思っています。やっぱり僕の発信を熱心に応援してくれる人の存在は大事ですしね。
ただ、だからといって日頃投稿するコンテンツが身内ノリにならないような工夫はしています。ファンの方を大切にする気持ちは常に持ちつつ、僕を知らない人でも楽しんでもらえるような裾野を広げた企画は常に考えていたいと思ってます。みんなが知っている曲をなるべく選んで投稿しているのもそれが理由です。
三島:世の中の風潮や人気なども汲み取りながら発信するのってすごく難しいですよね。本当にその努力を厭わない姿勢が素晴らしいです。ちなみに、投稿するコンテンツの再生回数とかいいね数とかって、みなさん気にするほうですか?
松浦:めっちゃくちゃ気にしますよ。再生回数はどのくらいに広がったのかを判断するのにわかりやすい指標なので、気にせずにはいられないです。ただ、登録者数とかはあんまり意識しないです。それよりも、エンゲージメント率とかコンテンツを投稿してからの登録者の伸び率とか、そういう数値を見ています。
まつき:わたしは多少気にするけれど、数字にとらわれて焦ったりすることはないかもしれないです。どのSNSもまんべんなく同じくらいのフォロワー数っていうのがわたしの特徴なので、その全体数が少しずつ増えてくれたらいいなと。今は広告や演技なんかのお仕事が中心なので、それらを通してこれからも応援してくれる人が増えたらなと思っています。
修一朗:僕は松浦さんと同じでものすごく数字を見るタイプです。普段意識的に見ているのは、フォロワー数と再生回数で、どちらかというと再生回数が跳ねたほうが嬉しいですね。それがすべての数値の上昇にも直接的につながるので。
それに、僕に対するファンが欲しいのではなく、僕の作る動画を評価してほしい気持ちのほうが強いです。そういう意味でも再生回数を貪欲に伸ばしたいと思っています。
三島:クリエイターの発想ですね。自分よりもコンテンツに対する評価を求めている。
修一朗:作り手ってこんな感じじゃないですかね。松浦さんも近い感覚じゃないですか?
松浦:本当にそうですね。僕も自分が出した歌や動画自体が伸びるほうが嬉しいです。
修一朗:TikTokで日常Vlogを投稿してバズったとき、なにが嬉しいかって、フォロワーが増えたとかではなく“Vlogっていうカテゴリの動画がTikTok上で流行った”ことだったんですよね。これが自分の求めていたムーブメントだと思います。
三島:めちゃくちゃ良いですね。ある程度数字は気にしつつも、それらは結果として付いてくるものっていう考え方だからこそうまくいっているのかもしれないなと感じました。
ここまでは個人の活動としてのお話をメインに伺ってきましたが、仕事としてこんな企業とご一緒したいとかタイアップしたいブランドさんとかってありますか?
松浦:音楽が本職なのでなにかしらの曲を一緒に制作するっていうお仕事はこの先やっていきたいです。あとは、僕は「好きや憧れを突き詰めた先でつかめる自分の姿があるんだよ」ってことを多くの人に伝えたいって思っているんです。なので、そういったコンセプトや想いに共感してくださる方とのタイアップはしてみたいですね。
三島:商品を広めるような仕事ではなく、想いごと伝えるっていうの良いですね。ブランドさんや商品に込められた願いなんかを松浦さんの活動と一緒に合わせて届けられるとグッとくる人も多そう。
松浦:個性がないって言われてきた過去もあるので、「そういうのだって見方や考え方一つで取り柄になるんだよ」って伝えたいですしね。
三島:すごく今の時代にも合っているメッセージの届け方だと思います。まつきさんはいかがですか?
まつき:わたしは事務所やまつきの成長を一緒に見守るっていうスタンスで声をかけてくださる企業とのお仕事がすごくありがたいので続けていきたいなって思っています。というのも、わたしが所属している事務所「For you」は、二人三脚でやってきた小さな会社なんです。
それでも「For youと一緒に頑張りたいです」とか「まつきちゃんなら安心してお願いできるから」とかって言ってくれる方がいるんですよね。それが本当に嬉しくて。だから今のうちからもっと頑張って、信じてお願いしてくれた方のためにも売れて、その恩をお返しできたらって思っています。
三島:一緒に成長もしつつ、課題解決のためにはまつきさんにお願いしたいって思ってくれる企業があるってことなんですね。最後に修一朗さん、いかがでしょう。
修一朗:僕は日常的に好きで使っているものなどを届ける仕事ができると嬉しいなって感じますね本当に好きなものを、企業さんと協力して伝えるお仕事ってやりがいがあります。
まつき:好きなものがお仕事になるときって本当に嬉しいですよね。
三島:自分の特性や好きだという気持ちを企業さんが理解してくれていることも伝わりますしね。
まつき:お仕事として携わることで、まだまだ知らなかった奥深さに気づくこともあります。自分の知っていることが実はすごく狭い範囲で、お仕事を通じて勉強ができる点も楽しいです。
「好き」に貪欲なクリエイターたちが目指す未来の姿
三島:いろいろとお話を伺ってきましたが、ここでリアルタイムで寄せられている視聴者さんからの質問に答えていきたいと思います。まず「フォロワーが増えたきっかけやタイミング」だそうです。いかがでしょう?
松浦:僕はTwitterからのスタートだったんですが、ものまね動画を複数本上げていました。最初は平井堅さんのものまね動画を投稿して、それが数百いいね。次に平井堅さんを分身させて、5人の平井堅さんでDA PUMPさんの『USA』を歌う動画を上げたら、3ヶ月で1万いいねと獲得できました。
その後、もっと速攻でバズりたいと思うようになって、ハモネプテイストの動画をいろいろなアーティストverに仕上げて投稿したら25万いいねが付いて……って感じですね。そこである程度伸びる型を理解できて、以降の企画にも役立てられました。
三島:貪欲にバズることを狙い続けた結果ですね。
まつき:わたしは自分でなにかを伸ばそうと思っていたわけではなく、周囲の方の力で伸びたものが多いイメージです。たとえば、以前ヒロインとして出演したYouTubeドラマの『触れた、だけだった。』なんかは1,000万PVを獲得しているんです。でも、そこまでバズるとは正直思っていなくて。
あくまで脚本が面白かったから出演したっていうだけで、演技も経験があったわけではないんです。初出演だからこそ新しい一面を見せられたみたいな感じで、上手にまつきを調理してくれたおかげで伸びているのだなと思っています。
三島:もちろん企画力や制作陣の力もあるんだとは思いますが、『触れた、だけだった。』は恋愛映画なのでやっぱりどこかまつきさんのイメージと合うんですよね。どことなく恋愛作品との親和性は高いように感じます。最後に修一朗さん、お願いします。
修一朗:僕は先ほども触れたようにTikTokですね。1年半前に「大学生の日常」を紹介する投稿を始めたんですが、それが一気に伸びたという。
三島:そのフォーマットを一気に大学生が真似して投稿していましたよね。
修一朗:本当にありがたいですよね。そのときは大学の近くのアパートに住んでいたんですけれど、周囲にも存在が知れ渡ってしまって毎晩アパートの外から学生さんに「修一朗〜!頑張れよ〜!」って叫ばれていました(笑)。
松浦:それはやばすぎる(笑)。
三島:それだけ根強く同世代からの支持を得ていたってことなんでしょうね(笑)。ネタ切れの話とも少し重複するかもしれませんが、みなさんは発信をしている上での悩みとか困りごととかってあるんですか?
松浦:ありますよ。それこそ、僕はものまね動画っていうカテゴリで発信している以上、世の中にヒット曲が少ない時期は困るので。曲に依存しない形で動画を出すにはどうしたら良いんだろうとか。
修一朗:僕も発信については悩みますね。自分が本当にやりたいことはなんなのかって毎晩考えています。ネタがあったとしても、自分がやるべきなのかと思案します。やりたいことと数字を伸ばしたい自分との間で葛藤していますね。
まつき:わたしの最近の悩みは、露出が増えれば増えるほど自分らしさが消えていくんじゃないかってことです。事務所の社長にリスクを取らないように言われているので、なるべく平穏に平穏にって考えていたら自分らしい発言ができず面白くなくなっちゃって……。なので、最近は大きなリスクを犯さないように自分らしさを出す方法をよく考えています。
三島:それでは最後にこれから多方面で活躍されていく上で、クリエイターとして、インフルエンサーとして、アーティストとしてなど、どんな風に活躍したいと思っているのかなど、今後の抱負をお聞かせいただきたいです。
松浦:僕はものまね業界や音楽業界で今までできなかったことに挑戦したいと思っています。たとえば、ものまねで表に出ている人がヒット曲を作ったことって今までにないんですよね。だから、ものまね出身の僕だからこそ作れるヒット曲を生み出したいなと思っています。
三島:楽しみにしています。それではまつきさん、お願いします。
まつき:テレビや広告など、最近ではありがたいことに分野を問わずいろいろなお仕事の機会をいただけるようになりました。だからこそ、「本当に安心してまつきちゃんにはお仕事が振れる」と思っていただけるようなタレントになりたいです。一個人としてわたしが集客できるような、そういう還元できる人でいたいですね。
三島:すでにそういう人になっていそうな気がします。現実的に手を伸ばせる目標だなと感じました。では、修一朗さんお願いします。
修一朗:僕はYouTubeのチャンネル登録者数100万人が一番の目標です。自分の夢でもあるし、自分の目標とする人たちもその大台に乗っているので、一つ越えるべき壁だなと思います。その上で、TikTokの顔にもなれるようにもっと良い作品を生み出したいですし、もっと多くの再生回数を集めたいです。この目標のために毎日突き進んでいます。
三島:ありがとうございます。今日はお三方に来ていただきましたが、みなさんのいつもはなかなか見ることが一面を見れたように感じてすごく楽しかったです。
また、僕たちテテマーチはクリエイターさんと共にコンテンツを作るお仕事も日々行っています。その上で、どのようにクリエイターさんとタッグを組むべきかと考える機会にもなりました。僕たちも良いものをプランニングできるよう気を引き締めていきますね。本日はありがとうございました!