国際ファッション専門職大学とZ世代のブランド選定基準に関する共催セミナーを開催 Z世代に選ばれるブランドは「共感するポイント」の創出が重要
企業向けSNSマーケティング支援を中心にビジネスを展開する「テテマーチ株式会社」(本社:目黒区、代表取締役:上田 大介)が展開するZ世代マーケ研究室「lookey(ルーキー)」は、10月26日(水)に国際ファッション専門職大学との共催セミナーを開催しました。
『ファッションブランドの選び方から見える、Z世代と向き合うブランド戦略とコミュニケーション設計』をテーマに400名のZ世代を対象としたアンケート調査の結果やZ世代のメンバーによるパネルディスカッションなどを行いました。
■実施概要
〇セミナー名
ファッションブランドの選び方から見える、Z世代と向き合うブランド戦略とコミュニケーション設計
〇開催日時
2022年10月26日(水)16:30~18:00(16:00開場)
〇登壇者
・三島 悠太(テテマーチ株式会社 取締役 lookey プロジェクトオーナー)
・川又 潤子(テテマーチ株式会社 lookey プロジェクトリーダー)
・武井 捺(テテマーチ株式会社 lookey インターン生)
・高橋 新(テテマーチ株式会社 lookey インターン生)
・末永 あみ(テテマーチ株式会社 lookey インターン生/国際ファッション専門職大学 3 年生)
・浜名 亮(テテマーチ株式会社 lookey インターン生/国際ファッション専門職大学 3 年生)
〇会場 国際ファッション専門職大学 総合校舎コクーンタワー内コクーンホール A
■400名の定量調査から見るZ世代のブランド選定基準
Z世代マーケ研究室「lookey(ルーキー)」のプロジェクトリーダーの川又潤子よりZ世代のブランド選定基準について400名のZ世代を対象としたアンケート調査の分析結果を紹介・解説しました。Z世代のブランド選定基準について、【愛着を持って利用し続ける洋服ブランドはありますか】という質問に対し「特定のブランドを利用している」という回答が約64%にも上りました。これによりブランドが獲得すべきターゲットは、
LTV(顧客生涯価値)が高く、ファッションへの関心が非常に高いZ世代であるということが分かりました。
次にZ世代がファッションブランドを認知するきっかけについて解説しました。ファッションへの関心が高い層(以下、高関心層)・関心が低い層(以下、低関心層)共に、「実店舗」をきっかけにブランドや商品を認知するきっかけになることが圧倒的に多い結果となりました。ファッション高関心層は低関心層と比較するとInstagram、TikTok、ECモールで認知するケースが多く、能動的に情報のキャッチアップを行っていることが分かりました。さらにInstagramをブランド認知のきっかけと回答した割合は、高関心層が12.1%、低関心層が5.6%と大きな差があり、ファッション高関心層はInstagramを重要な情報ツールとして使用していることが分かりました。これに対し川又は、「画像でブランドの世界観やメッセージを伝えることに特化し、ビジュアルメディアなInstagramはファッションとの相性が良い。そのため、ファッション高関心層は普段からInstagramを閲覧することで、パーソナライズされた情報を入手しブランドや商品を認知しているのではないか」と分析結果を述べました。
他にも商品を継続的に購入し続けるにあたり、どのような情報が強い影響を与えたのか調査したところ、ファッション高関心層・低関心層共にブランドメッセージやブランドの持つこだわり・デザインを重要視しているという結果となりました。高関心層はこの結果に加え、普段の服装の系統との親和性を重要視することがわかりました。
これらを踏まえ川又は「Z世代に選ばれるファッションブランドになるためには、SNSを中心に、共感される情報を積極的に発信し高関心層にアプローチしていくことが重要」だと調査結果をまとめました。
■パネルディスカッション(Z世代のブランド選定基準)
lookeyのインターン生および国際ファッション専門職大学の学生でファッション高関心層であるZ世代の4名が登壇し、それぞれのお気に入りのファッションブランドと【ブランドとの出会い】と【共感したポイント】について発表しました。
〇末永 あみ
・好きなブランド:「- K I M H Ē K I M -(キムヘキム)」
・ブランドとの出会い:ブランドのショーを見たことがきっかけ
・共感したポイント:流行に囚われないブランドの世界観に共感
〇浜名 亮
・好きなブランド:「RICK OWENS(リックオウエンス)」
・ブランドとの出会い:ヒップホップカルチャーが好きで、その界隈で有名なブランドとして認知した
・共感したポイント:ヒップホップのコミュニティやカルチャーに共感
〇高橋 新
・好きなブランド:「WaiKei(ワイケイ)」
・ブランドとの出会い:韓国のインフルエンサーやアイドルの着用で認知した
・共感したポイント:韓国文化への共感
〇武井 捺
・好きなブランド:「TINA:JOJUN(ティーナジョジュン)」
・ブランドとの出会い:好きなインフルエンサーが立ち上げたことがきっかけ
・共感したポイント:インフルエンサーの価値観やライフスタイルに共感
このような発表に対して川又は、「Z世代に選ばれるブランドになるためには少しでも多くの共感するポイントを創り出すことが必要である。さらに共感し続けてもらうためには、ブランドはコンセプトや世界観の軸をブラすことなく情報発信し続けることが重要である」とまとめました。